子宮がん検診をうけましょう

新型コロナウイルス感染拡大の影響で国内死因の最多であるがんの検診率が減ったとの報告が相次いでいます。

2020年度にがん検診を受けた人は約3割減り、子宮頸がん検診率に限っては25%減だそうです。

がんの発生率が減っているわけではないので、検診で早期に見つかれば治癒するはずだった病も発見が遅れると手遅れになる可能性があります。

 子宮がんには子宮の入り口近くにできる子宮頸がんと、子宮体部とういう奥の内膜にできる子宮体がんの二つがあり、両者とも検診が可能です。

特に子宮頸がんは子宮がんの約7割を占め、発症ピークも30歳代後半と他のがんに比べて若い世代に発症しやすいがんです。

子宮頸がんの検診は子宮入り口付近の頸部をブラシで擦るだけの検査で、特に痛みは伴いません。性行為が始まったら受けて欲しい検診です。

また、HPVワクチンを接種した方でも子宮頸がん検診を受ける必要があることも覚えておきましょう。

 子宮体がんは子宮体部にできるがんで、我が国の成人女性のがんの中では増加傾向にあります。

子宮内部を細い棒状の器具を挿入して細胞を採取して検査します。何らかの理由で子宮内まで器具を挿入できない場合は、超音波検査で子宮内膜の厚さを測って判断することもできます。

 また余談ですが、外来ではよく子宮頸がんの検診を受ければ〝婦人科の検診は終了˝っと思われている方にお会いします。子宮頸がん検診はあくまでも頸がんに罹っていないかだけの検査です。月経痛が酷かったり、月経血が多くなってきて心配になってきた場合などは、検診時に超音波検査も希望されてください。